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名義を変えるだけのはずが、登記簿から見えたもう一つの課題

2026.03.02

 

 

「父が亡くなりまして。不動産の名義を変えないといけないと聞いたので……」


そうお電話をくださったのは、40代の男性でした。


ご家族はお母様と、ご本人を含む三人きょうだい。お父様がお亡くなりになり、不動産の名義変更が必要だと耳にしたものの、ご自身は仕事が多忙で、さらにお母様もご高齢。何から手をつけてよいのか分からないまま、時間だけが過ぎていたといいます。


近年、相続登記の義務化が始まり、「名義変更をしなければならない」という意識は広まりました。しかし実際には、「名義を変える」という一言の裏側に、多くの確認事項と法的整理が潜んでいます


本件もまさに、その典型例でした。

まずは“現状把握”から始まる

私たち「かなでの相続」が最初に行ったのは、不動産の調査です。


最新の登記簿を取得し、所有者の確認、担保権の有無、住所の記載状況などを一つひとつ確認します。


すると、いくつかの重要な事実が見えてきました。
第一に、不動産は亡くなられたお父様単独名義ではなく、ご依頼者様との共有名義でした。


第二に、ご依頼者様の住所が、過去に居住されていた古い住所のまま登記簿に残っていました

さらに、抵当権が三本設定されている状態でした。


ご依頼者様は驚かれていました。
「正直、そこまで細かく見たことはありませんでした……」


相続手続きは、単に“亡くなった方の持分を移す”だけではありません。
現在の登記が正確かどうかを確認し、必要であれば整えるところから始まるのです。

住所変更登記という“これからの義務”

ご依頼時点では、所有者の住所変更登記の義務化も始まるタイミングでした。


そこで、相続登記とあわせて、所有者であるご依頼者様の住所変更登記も行うことをご提案しました。


登記簿上の住所と現住所が一致していなければ、将来の売却や担保設定の際に手続きが複雑になります。


今のうちに整えておくことは、将来への備えにもなります。


「今後のことまで考えてくれているんですね」とのお言葉をいただいたとき、私たちが目指している支援の形が伝わったように感じました。

 抵当権三本――見えない不安の正体

さらに問題となったのが、三本の抵当権です。

 

そのうち一本は既に完済済みであり、抹消登記が可能な状態でした。
しかし残る二本については、債務者変更の登記が必要でした。

 

「いまどういう状態なのか、実はよく分からないんです」
そう率直に打ち明けてくださったご依頼者様。

 

金融機関とのやり取りは、一般の方にとって心理的なハードルが高いものです。

 

そこで、あらかじめ金融機関へ司法書士から連絡を取る旨をご依頼者様から一報入れていただき、その後の具体的な打ち合わせや書類のやり取りは、私たちが直接行いました。

 

債務者変更の内容確認、必要書類の取得、登記原因証明情報の整備――
専門的なやり取りをすべて代行することで、ご依頼者様のご負担は大幅に軽減されました。

 

結果として、一本の抵当権は抹消、二本は適切な債務者変更登記を完了。
登記簿は、現在の実態に即した“整理された状態”へと生まれ変わりました

相続は「整理」の機会でもある

今回のご相談は、「名義を変えたい」という一言から始まりました。


しかし実際には、
共有関係の確認
住所変更登記
抵当権の整理
金融機関との調整
と、複数の論点が重なり合っていました。


もし相続登記だけを形式的に行っていたら、古い住所のままの登記や未整理の抵当権が残り、将来トラブルや手間の原因になっていた可能性もあります。


相続は、単なる“名義変更”ではありません。
それは、不動産の現状を見直し、法的に整え、次の世代へ引き継ぐための大切な機会でもあります。

忙しい世代を支える実務力

40代・50代の世代は、仕事と家庭の両立に追われる日々の中で、親世代の相続問題にも直面します。

 

「時間がない」
「手続きが難しそう」
「金融機関とのやり取りが不安」

そうしたお声は、決して特別なものではありません。

「かなでの相続」では、戸籍収集から登記申請、金融機関対応までを一貫してお引き受けし、依頼者様のご負担を最小限に抑える体制を整えています。

単なる書類作成ではなく、実務の現場で起こり得る細かな課題まで見据えた対応を心がけています。

 

すべての手続きが完了した後、ご依頼者様はこうおっしゃいました。


「名義変更だけだと思っていたのに、ここまで整理できて本当に良かったです」


その言葉こそが、私たちの使命を物語っています。

 

相続は、突然やってきます。
しかし、適切に向き合えば、未来への不安を減らし、家族の安心へとつなげることができます。


「何から始めればいいのか分からない」


その段階こそが、ご相談のタイミングです。
私たちは、法律の専門家として、そして地域に根ざした伴走者として、皆さまの大切な財産と想いを丁寧に次の世代へとつないでまいります。

この記事の執筆者
司法書士法人奏・奏行政書士事務所 代表司法書士 吉澤裕太
保有資格司法書士
専門分野相続・遺言・家族信託・不動産対策
経歴平成28年に司法書士登録し、おおわだ司法書士事務所開設。令和3年におおわだ司法書士事務所を法人化し、司法書士法人奏を開設。開業以来、地元、上尾市に地域密着で仕事に取り組んでいる。
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