「父からは、何も聞いていなかったんです」 高齢のお母さまを支えながら進めた相続手続きのご相談事例
2026.02.13
「何から始めたらいいのか、まったく分からなくて」そうお話しくださったのは、50代の男性のご相談者様でした。
今回は相続されるご予定の高齢のお母さまに代わってご来所されています。
お父さまが亡くなられたばかり。気持ちの整理もつかない中で、すぐに直面したのが“相続手続き”という現実でした。
昔気質のお父さま。資産の話は一切なし
お父さまは、いわゆる昔気質の方。 ・預金がどこにあるのか ・不動産の名義がどうなっているのか ・保険に入っているのか ・借金はないのか ・資産は一体いくらくらいあるのか 家族に資産状況を共有することは一切なかったそうです。 また、そのような質問をするのも縁起でもないと憚られるような空気でいらっしゃったとのこと。 そのため、亡くなった後に残されたご家族は、「何がどこにあるのか分からない」「どこから手をつければいいのか分からない」という状態でした。 唯一の手がかりは、お父さま宛に届いていた固定資産税の納付書。 少なくとも、ご自宅の不動産はお父さま名義だろう、という推測のみでした。
本当に心配だったのは“借金”
ご相談者様と妹様のお気持ちははっきりしていました。 「借金がなければ、全部母に相続してもらいたい」長年連れ添ったお母さまの今後の生活を守りたい。その思いからのご判断でした。 しかし当のお母さまは「もし借金があったらどうしよう」と強い不安を抱えていらっしゃいました。 督促状などは届いていないのでおそらく借金はないだろう、あの父が人からお金を借りるとは思えない。 それでも“見えない負債”への不安は消えません。 相続は、財産を受け取る手続きであると同時に、負債も引き継ぐ可能性があるからです。
もう一つの大きな問題「外出が難しい」
さらに今回のご相談で大きなポイントとなったのが、お母さまのご体調でした。 車いす生活で、外出は簡単ではありません。 「母を事務所に連れて来るのは難しくて」「それでも代理での手続きは進められますか?」これは実際に非常に多いご相談です。
ご家族に合わせた進め方をご提案
そこで当事務所からご提案したのは、窓口はご長男様、進捗はご長女様にもご共有しながら財産調査・借金調査(信用情報開示)は弊所で実施、お母さまへの説明はご実家訪問という進め方でした。 ご家族のご負担を最小限にしながら、必要な確認はしっかり行う体制です。
まずは“全体像を知る”ことから
調査では、不動産・預金・生命保険・借入の有無を一つずつ確認。 特にお母さまが不安に思われていた借金については、信用情報の開示請求を行い、客観的に確認しました。 その結果大きな借入は特に見当たらず、相続を進めても問題ないことが判明。 この結果をお伝えした際、お母さまはほっとした表情を見せられました。 ご預金に関してはお持ちのお通帳のほか、若いころお勤めでいらっしゃった会社の給与振込指定金融機関とご自宅から最寄りの金融機関への照会を行いました。
ご家族での話し合いの末…
財産内容が明確になったことで、ご家族で改めて話し合いを実施。 当初のお気持ちどおり、「すべて母に相続してもらおう」という結論になりました。
外出ゼロで手続き完了
その後の手続きは、不動産の名義変更・預金解約・各種書類の手配等、すべて当事務所が代行。 進捗はご長男様・ご長女様へ随時ご報告し、必要なご説明はご実家へ訪問して対応しました。 結果として、お母さまが外出することなく、すべての相続手続きが完了しました。
「生活を変えずに進められたことが一番安心でした」
ご家族からいただいたお言葉の中で印象的だったのが、「母の生活を変えずに進められたのが一番助かりました」という一言でした。 大切な方を亡くした直後は、手続き以上に心の整理が必要な時間です。 その時間を、手続きの不安で埋めてしまわないように、ご主人様とのお別れの時間を思い出とともに過ごすことができたというお言葉が印象的でした。私たちはそこを大切にしています。
同じような不安をお持ちの方へ
家族が資産を教えてくれなかった 借金があるか分からない 何から始めればいいか分からない 高齢の家族が外出できない 自分が代わりに動いている 今回のご相談は、まさにそうした不安が重なったケースでした。 ですが、 「状況を整理する」 「調べる」 「選択する」 この順番を踏むことで、不安は確実に軽くなります。 相続は、ご家族の状況に合わせた進め方は必ずあります。 「うちも同じ状況かもしれない」 そう感じられた方は、どうぞ一度ご相談ください。 お話を整理するだけでも、次の一歩が見えてきます。
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この記事の執筆者

司法書士法人奏・奏行政書士事務所
代表司法書士
吉澤裕太
保有資格司法書士
専門分野相続・遺言・家族信託・不動産対策
経歴平成28年に司法書士登録し、おおわだ司法書士事務所開設。令和3年におおわだ司法書士事務所を法人化し、司法書士法人奏を開設。開業以来、地元、上尾市に地域密着で仕事に取り組んでいる。


































